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  • 食在亜細亜:アジアの生鮮食材しらす・さぶろうの日本人がんばれ!!

    タイの魚市場その4: アジアの食用蟹文化(1):ノコギリガザミとタイワン・ガザミ

    (写真上)アジア熱帯蟹のチャンピオン:ノコギリガザミの戦いのポーズ.非常に気が荒く、
    鋏で襲い掛かります。狭いところに押し込めると自分の鋏で自身を傷つけます.

     

     

    1.熱帯、亜熱帯アジア(亜細亜)生鮮市場の蟹(カニ)

    世界に蟹(カニ)は数千種類も生息しますが、商業的価値がある品種は少なく
    どこの国でも主要市場に出回る食用蟹の品種は限られています。
    タイでも蟹(タイ語でプー)はエビ同様に多種類が生息しますが、商業的な食用蟹の品種はごくわずか。
    2-4種類くらいです。
    また蟹食文化はタイ、マレーシア、ヴェトナム南部のような熱帯地域と温帯地域の日本や欧米とは根本的に異なります。
    温帯地方は北方産の大型蟹、温帯産の中小型蟹双方が獲れるためにバラエティーが豊富。
    熱帯地方は中小型蟹が数種類。
    温帯地方は蟹の身とみそ(中腸腺)、卵(外子)、卵巣(内子)を楽しみますが、
    熱帯地方は発酵させた卵巣とカニみそ(中腸腺)を中心に、身は殻ごと潰して食します。
     

    2.熱帯蟹のチャンピオンはノコギリガザミ(Scylla serrata)

    (写真上)アカテノコギリガザミ(Scylla olivacea)と区別して呼ぶ人もいます。

    (写真上)左右ともには背面(甲羅)に網目があることからアミメノコギリガザミ(Scylla serrata)
    と呼ぶ人もいるようですが味も姿も上段のアカテ(赤手)との区別が必要とは思えません.
    味が異なるのは生息地によってです.
    (下記の写真で網目がわかります)

    甲羅にはアミメキリンのような網目模様.
    このことからアミメノコギリガザミとするが
    単なる個体差と捉えて良いと思う.

    (写真上)ノコギリガザミ(通称:マングローブガザミ、マッドクラブ:Scylla serrata)(バンコクとパタヤ:タイ)
    活き蟹でキロ250バーツ(約680円)から450バーツ(約1,220円).大きさと雄雌で価格がきまる。.
    食肉は鋏と足の付け根.特にみそ(中腸腺)、卵(外子)、卵巣(内子)が美味で
    「かに和え料理」に使用される.できるだけ大きいものが良い.220バーツのカニはタイワンガザミ.

    (写真上左)可食部分が少なく高価な日本のノコギリガザミ.輸入も多いといわれる.(沖縄牧志市場)
    (写真上右)ノコギリガザミ(Scylla serrata)の中華風チリソース和え.(ニャチャン:ヴェトナム)

    (写真上)外見は美味しそうな蒸したノコギリ・ガザミ.
    途上国の観光地で気を付けなければならないのがガイドブックに掲載されるレストラン.
    内外装は立派ですが利益至上主義の悪徳業者が大半と考えるのが無難.
    ベトナムのニャチャン海岸で一番有名なレストラン・ビーチ・クラブで供された
    ノコギリ・ガザミは「活きの蒸し蟹」のはずが自然死したカニ.
    身がスカスカで柔らかくなるのですぐわかります.
    隠れた場所にある水槽をチェックに行ったらみんな死んで沈んでいました.
    高価な魚介類はオーダー前にチェックが必須.

    日本でも首都圏から南下すればノコギリガザミ、タイワンガザミは珍しくありませんが、
    愛知、九州に多いガザミ(ワタリガニ)を含めて国産の価格は信じられないほど高価。
    だし汁用に売られる安価なガザミはほとんどが中国産。
    大型の国産ガザミは末端でキロ4-5,000円、可食部が少ないノコギリガザミでも
    キロ2,500円以上(沖縄牧志市場)はします。
    ノコギリガザミをアミメ、アカテ、トゲなど外観で2-3種に分類する学者(?)もいるようですが
    食材としてアジアで流通するノコギリガザミに異種といわれるほどの品種は流通していません。
    日本では高知県産は「えがに」、静岡県浜名湖産が「どうまん」と呼ばれてキロ4.000円くらい以上。
    可食部分は爪の肉、内子、外子など、ごく少量ですから、高価ではパフォーマンスが
    よくありません。
    この魚介類は生息地で姿や味が異なるのは当然ですが、内外のノコギリガザミには
    味にも、姿にも亜種、変種といわれるほどの違いはありません。
    熱帯地域の利点は海岸部ならば活きガニが簡単に手に入り価格は日本の5分の1。
    安い蟹料理をいつでも食べることができます。
    熱帯産は泥臭いという人がいますが、アジア諸国のレストランで供されるノコギリガザミでは
    そのような経験はありません。
    価格や品種の異なるタラバガニ、ズワイガニ、毛蟹と、味、内容を比較するのはナンセンスですが、
    カニ好きの日本人旅行客にとって「アジアの沿岸地域は蟹天国」を実感、満喫できるでしょう。

    (写真上)ノコギリガザミ、タイワンガザミのむき身
    熱帯アジアのカニは体が小さく、可食部分が少ないために殻を剥くのがとても難しい。
    大きな市場にはノコギリガザミ、タイワンガザミのむき身を
    販売する業者も(たまには)います。(バンコク)

    マレーシア、タイ、ヴェトナムなどのレストランがローカル料理に使用するのは主として
    ワタリガニ科のノコギリガザミ(Scylla serrata)と、
    同じワタリガニ科のタイワンガザミ(英名通称:ブルー・スウィマークラブ、
    フラワー・クラブ:Portunus pelagicus)。
    姿が豪華ゆえにあえてノコギリガザミをチャンピオンにしましたが味に甲乙は
    つけられないでしょう。
    ノコギリガザミの価格はタイワンガザミに比べればやや高く、食卓でのプレゼンテーションも
    映えますが、身の可食部分は双方ともに少なく、味は好き好き。

    日本人観光客が好む蟹(かに)の定番料理は「カニのカレー和え」。
    タイ語ではプー・パッポン・カリー(Pu Phat Phong Kari)と呼ばれます。
    「蟹のカレー和え」は、カニ身とみそ(中腸腺)、卵(外子)、卵巣(内子)のカレー風味卵とじ。
    カニみそ独特の香りがタイ風カレーソースと相乗して美味しさを強調します。
    類似料理は他のアジア諸国にもあります。
    実はマレーシア、タイ、ヴェトナムなどのカニ調理法は大差がありません。

    アジアのカニ料理はチリソース蟹、蟹のガーリック蒸し、 白コショウ揚げ蟹
    黒コショウ揚げ蟹、カレー葉炒めなどが主流ですが蟹(カニ)料理大国の
    中華(中国)料理の影響が大きいことが伺われます。

     

    3.ノコギリガザミに負けない人気はタイワンガザミ(Portunus pelagicus)

    (写真上)ノコギリガザミと双璧を成すタイワンガザミ(Portunus pelagicus)
    写真は雄雌(オスメス)が混在している。(タイ:パタヤ)

    (英名通称:ブルー・スウィマークラブ、フラワー・クラブ)
    通称ブルー・スウィマークラブの由来は上記の写真の足のブルー色(オス)と
    ワタリガニ科独特のフィン(水かき)を持ち、高速で泳げること。
    フラワークラブの由来は中国語で花蟹と呼ばれるから?
    背の色の違いは雄雌.メスは背に文様が少なく、ブルーの足も目立たない。
    上の写真の蟹はごく小さいサイズゆえに、「活き」でキロ160バーツ(約470円).

    (写真上左)大衆市場で売られるタイワンガザミの活け蟹.メスが多い.(パタヤ:タイ)
    (写真上右)はオスのみ選別されている.(バンコク)

    大きさによりキロ160バーツから300バーツ(約810円)くらいまで.
    自然死(苦悶死)したものはお奨めできないが、価格は小ならキロ100バーツくらいからと安くなる.

    (写真上左)海域によりタイワンガザミの背文様、色調は様々(マレーシア東海岸:クアンタン)
    (参考写真上右)関東で流通するガザミ(ワタリガニ:Portunus trituberculatus).
    (青森産)青森ではサンケガニと俗称.下の写真は加熱後.

    (写真上)タイワンガザミの甲羅も加熱によりオレンジ色に変化する.
    鮮度の良いものはシンプルに揚げるか、
    炒める料理が好まれる。調味料はガーリック、しょうが、香采などをシンプルに使用.
    (マレーシア東海岸:クアラトレンガヌー)
    下段の写真は鶏ひき肉等を甲羅に詰めた大衆的定番惣菜.

    アジアの蟹消費量、生産量、漁獲量では中国(世界一)が圧倒的だが、
    タイ、マレーシア、ベトナムの経済的三大国を比較すると、蟹食文化は
    マレーシア、ベトナムが先進.蟹(カニ)のメニューは調理法ばかりでなく
    オス、メスが分けられているのが先進的(上記メニュー右ページ).
    調理法は蒸す(スチーム)、焼く(グリル)、炒める(ソテー)を基本に
    タマリンド・ソース(酸味)で炒める調理がある.(ベトナム:ニャチャン)

     

    4.第三の蟹(カニ)は発酵調味料となるベンケイガニ

    写真上は唐辛子、ニンニクで漬け込んだベンケイガ二
    (Sesarmops intermedium:Sesarmidae)(バンコク:タイ)

    (写真上)ベンケイガニ科(Sesarmidae)のギザテアシハラガニ(Sarmatium germaini).
    主としてサラダ(ソムタム・プー)に使用するが、いろいろな利用法がある.
    各種のソースとともに販売されている.(タイ東部海岸パタヤの小売り市場)

    ソムタムプー(Som Tam Pu:Somtam Poo)は未熟な青パパイヤの
    サラダ(ソムタムタイ:Som Tam Thai)に、
    生の塩漬け淡水産カニ(タイ語でプー:puまたはpoo)をすり潰して入れ、
    トマト、ハーブ類、トウガラシ、好みの味噌だれ、スパイスなどを加えたサラダ。
    「タイの魚市場その5:アジアの食用蟹文化(2):
    ソムタムプーとベンケイガ二((Sesarmops intermedium」

     

    5.第四の蟹(カニ)はシマイシガニ(Charybdis cruciata

    アジアでは大型のシマイシガニ(Charybdis cruciata)の人気が高い。
    中国ではタイワンガザミ同様に花蟹(十字蟹)と呼ばれ、中華料理素材としてポピュラー。

    シマイシガニ(Charybdis feriatus:Charybdis cruciata)(ニャチャン:ベトナム)
    タイ、マレーシアには少ないが、ヴェトナム、中国(広東、香港)には
    多い品種.大型で可食の身肉が多いためにアジア市場の人気者。
    crucifix crab、sea crabと総称されますが学名論争があります.
    日本では西日本以南に多く生息し、トラガニと呼ばれています.

    日本には同属のイシガニ(石蟹:Charybdis japonica)と呼ばれる固有種が
    沿岸部に普通に生息していますが、やや小型で地産地消。
    一般市場では食用となっていません。

    身が多いので炭火焼にしてレモン、ライムなどかんきつ類とトウガラシのソースで
    シンプルに食する人が多い。
    (ニャチャン:ベトナム)

    6.第五の蟹(カニ)はカブトガニ(Tachypleus tridentatus)

    (写真上)ミナミカブトガニ(Tachypleus gigas)
    アジア市場ではどこでも見ることができますが、食材というより強壮用途?。
    ミナミカブトガニはカブトガニ(Tachypleus tridentatus)と交雑種もあるようです.
    この種もヤドカリのように蟹を名乗るがサソリの親戚.
    1匹150から180バーツ前後.
    主として卵を調理して食べるが、卵は味が薄く固い.日本人には合わない人が多いよう.
    この蟹(英名でもhorseshoe crabと呼ばれるゆえに、あえてカニとします)の血液は
    古くから医用検査薬としての用途があります.
    短時間に食中毒原因感染症などを検査できる機能に注目する人もいます.

     

    7.アジアではお奨めできないレストランの輸入蟹4

    水晶蟹(Chaceon albus :crystal crab)(ジョホール・バル:マレーシア)
    スノークラブと通称されることもあります.

    香港、シンガポール、マレーシアなどのレストランではオーストラリア産と思われる
    水晶蟹が供されますが、非常に高価なカニです。
    欧米の自称グルメは「世界一」「激うま」など最大限の賛辞をおくりますが、カニ天国の
    日本人は果たしてどう評価しますか。
    マレーシア地方都市の例でもキロ6,000円を超えますから、シマイシガ二に較べ
    パフォーマンスが悪くお奨めできません。

    (参考)マレーシアの代表的調理法:
    ketam goreng lada hitam:黒こしょう揚げ蟹 :friedcrabs with black pepper
    ketam cili:チリソース蟹:chilli crabs:
    ketam goreng daun kari :カレー葉炒め
    Ketam kukus dengan bawang putih:蟹のガーリック蒸し
    Ketam goreng lada putih :白コショウ揚げ蟹
    Ketam kukus :蟹の卵入りを蒸したもの
    ketam goreng telur asin:揚げ蟹塩卵添え:Fried crabs with salted egg:

    食材研究家:しらす・さぶろう

    初版:2004年
    改訂版:2007年
    改訂版:2011年
    改訂版:2014年
    改訂版:2017年

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