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感染症の海外ニュースと解説

蚊ばかりでないジカ熱の媒介:濃厚接触によるヒトヒト感染疑惑も

ジカ熱は熱帯林に棲息するウィルスを原因とする風土病でしたが
近年の開発による森林破壊で棲み処を失い、人類の居住区に侵入。
加速度がついて急拡大を始めました。
ジカ熱自体は症状が軽かったために、これまでは過労や激しいスポーツで
体力が低下している人、妊婦などが併発するギランバレー症候群、小頭症に
注意しなければならないウィルスでしたが、ヒトヒト感染も疑われるようになった現在は
誰もが注意すべき熱病といえます。
ウィルスですからまだ時間を要するワクチン開発以外に防ぎようがありません。

紫色と円内が現在ジカ熱が急拡大(ブレイク)している地域 (CDCレポート)

 

1. ジカ・ウィルス(Zika virus)には近似ウィルスが色々あります

ジカ・ウィルスは主として熱帯に生息する蚊が媒介するフラビウィルス(Flavivirus)。
感染地はアフリカ大陸、アメリカ大陸、東南アジア、ミクロネシア諸島など広範囲。
症状は熱、頭痛、不快感、疲労感、筋肉痛、関節痛など。
喉の痛みや咳などもあるようですが、感染地により症状の様々なことが
報告されています。

1947年にウガンダで黄熱病の研究中にウィルスが同定されましたが、
人類への感染が判明したのは1952年のウガンダ、タンザニアといわれてます。
ジカ・ウィルスは節足動物媒介ウイルス(arboviral infection Flavivirus)ともよばれ
デング熱(dengue)、チクング二ヤ(chikungunya)、黄熱病(yellow fever)と同様に
フラビウィルス属(flavivirus genus) に分類され、症状も似ており識別されない
ことが多いようです。
日本脳炎(Japanese encephalitis), ウェストナイルウィルス(West Nile),
セントルイス脳炎(Saint-Louis encephalitis viruses)などは
フラビウィルス科(flaviviridae family)としての親戚です。
ウィルスの運び屋は日本で「やぶ蚊」と呼ばれるヒトスジシマカ(Aedes hensilii)や
、ネッタイシマカ(Aedes aegypti)が挙げられていますが、吸血蚊類(Aedes genus)ならば
どの種の蚊も運び屋になるようです。

フランスを悩ます蚊が媒介するチクングニア熱: 仏領レユニオン島のパンデミック
WHOの蚊撲滅キャンペーン・シンボル1.フランスが恐れるチクングニア・ウィルスの強毒性変異2006年に鳥インフルエンザが広がり始めた頃、フランスはもう一つの感染症に悩まされていました。それはアフリカ南部のフランス領レユニオン島(La Réunion)に蔓延していたチクングニア熱。蚊が媒介するトガウィルス科です。知名度の高い蚊が媒介するフィラビウィルス科はデング熱、ウェストナイルウィルス、日本脳炎を紹介しましたが、もう一つのトガウィルス科はフィラビウィルス科に分類する学者がいるほど類似性、共通点を持ちます。 チクングニア熱はフランスからは遠隔地アフリカ南部の風土病。致死率が低かったために、話題になることが多くはありませんでした。2006年のブレイクでは致死率が高くなり死亡者が増え始めたのと、パリなどフランス本土に帰国した国民の一部が感染していることがわかり、強毒性変異かと騒ぎが広がりました。世論にせかされたドミニク・ド・ ヴィルパン首相(Mr Dominique de Villepin)は現地を視察。レユニオン島の破滅的なパンデミック(大流行)を救済するために救援軍隊を派遣。総額110億...

蚊など節足動物媒介ウイルス対策には防虫剤の知識が必要です。

デング熱脳炎感染者は世界で1億人を超える: 25万人は危険なデング出血熱
2014年8月下旬に東京都の代々木公園で蚊が媒介するデング熱に感染した3人の男女が確認されました。3人共に海外渡航歴が無いだけに関係者は警戒感を強めています。デング熱はアジア、南米の熱帯、亜熱帯で広範囲に蔓延する、蚊が媒介する動物由来感染症の脳炎。インフルエンザの症状に酷似していますが、高齢者、幼児や免疫力が低下している感染者は苦しく、重い症状となり後遺症で脳障害がおきることもあるそうです。インドネシア、インドなどからの帰国者が感染していた例は珍しくありませんが(2010年で245例)、ウィルスを保持する蚊が空港や港ではなく都心の大公園に棲息しているとは驚きです。デング、日本脳炎、ウェストナイルウィルスなど脳障害に発展するケースが恐れられるフィラビウィルス脳炎類は人により発症程度は様々。ウィルス保持蚊に刺されても全く発症しない人がたくさんいます。今週末までの情報では東京都の代々木公園で感染、発症した人は当初の3人から医療機関経由の報告に限れば10人が確認されていますが、実際にはその何倍もということが考えられます。温暖化が進む日本がいよいよ首都圏まで亜熱帯となってしまった証でしょうか。(...
デング熱から身を護る: 殺虫剤の生態系破壊に日米の思想相違が
精油が蚊の忌避剤(repellent)となるレモンユーカリ(Lemon Eucaly:Corymbia citriodora)(オークランド動物園:NZ)デング熱脳炎騒動は関係者によれば大陸や熱帯の感染症へ日本人が関心を持つようになった良い機会だったそうです。デング熱脳炎は遺伝子型にもよりますが、発症程度は免疫力、抵抗力により様々。医療機関の世話にならない軽症や全く発症しない人がたくさんいます。デング熱脳炎の知識が普及していなかったために、すでに症状不顕在の感染者が全国にウィルスをまき散らしてしまった可能性を否定できません。定着する(していた)可能性が高くなりましたから、蚊の駆除と、刺されない工夫がすべての国民に必要な状態となりました。デング熱はやや症状が重くなる3型が世界各国で急増中といわれますが、蚊が媒介するウェストナイルウィルス対策に注力する米国の防御策は色々な意味で世界をリードしています。感染症に負けない体づくり.免疫力強化には天然のブドウレスベラトロールが最適.(この記事の商品写真は2014年8月にテキサス州ヒューストン在のサルバトーレ松波さんが取材したものです)。1.米国と...

 

2. ジカ・ウィルスの実態を混乱させるデング熱とギランバレー症候群

2013年12月にジカ熱がフランス領ポリネシアでブレイクした
時には多数の感染者がジカ熱感染直後に、ギランバレー症候群(Guillain-Barré syndrome)を
併発しました(運動神経が侵され筋無力を引き起こします)。
さらに問題を複雑にしたのは、同時期にデング熱の1型、2型も流行しており、
相互関係が把握できず医療関係者は混乱したそうです。
フランス領ポリネシア(French Polynesia:フレンチ・ポリネシア)は
南太平洋に点在するタヒチ、ボラボラ、モーレアなど多数の島で構成されています。
7割近くがタヒチで暮らしており、総人口25万人に対してブレイク当時の
感染者は10,000人を超えたといわれます。

 

3. ジカ熱と小頭症(Microcephaly):濃厚接触によるヒトヒト感染の疑い

ジカ熱(Zika fever)はワクチン開発が進んでいますが、感染地域によって症状が異なることが
あるために関係者が当惑しているのが実態。
本来は軽症な感染症(benign infection)であり、8割以上の人は無症状か
インフルエンザ程度といわれていましたが、ギランバレー症候群、デング熱との合併関連が
はっきりしていない上に、昨年(2015年)中ごろから150万人以上が感染している?といわれる
ブラジルのブレイクで4,000人弱の小頭症児(Microcephaly)が出生し、
約50人が死亡したことで大騒ぎとなりました。
ブラジルに続いて今年(2016年1月)はコロンビアでの大ブレイクが報じられていますが
コロンビアではこれまでに小頭症児誕生の報告がありません。

ジカ熱は蚊が主として媒介することは判明していますが、濃厚接触により
ヒトヒト感染例があるとの報告があるために、ヒト体内経由でウィルスが変異する、
または既に変異している可能性も否定できません。
濃厚接触がどの程度かは研究する学者により異なりますが、基本的には性行為が
挙げられています。
ヒトヒト感染が疑われる場合は輸血、出血治療、切り傷など血液経由も危険となります。
衛生状態の悪い過密人口の貧しい地域で突然に急拡大(ブレイク)することと
ヒトヒト感染は無縁でないかもしれません。
飛まつ感染の報告はまだ確認できませんが可能性は否定できないでしょう。

 

4. 米国は非常事態宣言:中米からカリブ海諸国へ蔓延

世界の保健当局がジカ熱にハイレベルな警戒体制を敷き始めたのはブラジルに続き
2015年暮れから2016年1月にかけてコロンビア、パナマ、ギアナ、バルバドス、
ボリビア、ホンジュラスなど中米からプエルトリコ、ハイチ、ドミニカ、
セント・マーチン(Saint Martin)、マルティニク(Martinique)など
カリブ海島々に急激に広がってきたからです 。
WHOは近いうちに各国合計の感染者は400万人を超えるのではと推測しています。
WHOや米国CDCなどは急拡大を非常事態と捉え、ウィルスの実態把握を急いでいます。

2016年1月28日にはオバマ大統領がホワイトハウスにCDCなど防疫関連のスタッフを集めて
緊急対策会議を開きました。
今年になってハワイでジカ熱感染者より小頭症児出生が報告されたこともあり、
特に妊婦は感染地を避けるよう警告しています。
いまだに詳細がはっきりしないのはブレイクしているのが途上国であり、
他の熱病との識別に手間がかかるのと、健康な感染者は発症率が低いために
感染者総数の把握がむつかしいこともあります。

 

5. ジカ・ウィルスはウガンダのアカゲザル生息地から

多くのウィルスは初めに見いだされた地域の名称がつけられますが
ジカ・ウィルス、ジカ熱と呼ばれるのも1948年にウガンダのジカの森に
生息するアカゲザル(rhesus monkey)から分離されたウィルス(Flavivirus)だからです。

ジカの森はごく小規模な森ですが植生や生息動物の豊かさでサファリ通に知られた森。
ウガンダ北部高地の首都カンパラ(Kampala:海抜約1,100㍍)から25キロ弱、
空港のあるエンテベ(Entebbe)、ビクトリア湖( Lake Victoria)に
つながって広がっています。
近年急増しているアフリカ大陸や南米大陸発の感染症は森林破壊によるものといわれます。
人類の居住地域拡大によって森林内に限定されていた特異な人畜共通感染症が棲み処を失い
家畜、こうもり、サルなどを介して、ウィルスが都市部に広まっているのは
間違いないでしょう。

エボラ出血熱の次は致死率90%のマーブルグ出血熱?: 資源開発が招く風土病の感染拡大化
西アフリカでエボラ出血熱が短期間これまで10年間の感染例、死者を上回る死者2,000人を超えるブレイク(2014年9月初)をして騒ぎとなっていますが、同じ西アフリカにはエボラの親戚ともいえるマーブルグ出血熱(Marburg haemorrhagic fever)があります。マーブルグ出血熱はエボラ出血熱と同じフィロウィルス科(Filoviridae)。1967年にウィルスが最初に同定されたのが大学都市のマーブルグ市(ドイツ)。以来、その名がついていますが、アフリカの風土病といえる人獣共通感染症。コウモリ、サルなどから感染すると考えられています。エボラ出血熱と同様に散発的に発生すると考えられていましたが2005年に西アフリカ南部のアンゴラ共和国(República de Angola)ウィジェ州(Uige)でブレイクした事例以来、汚染地のケニア、コンゴ、南アフリカなど関係各国は警戒を強めています。日本では1類感染症に指定されています。アンゴラ共和国は16世紀から19世紀に南米やカリブ海沿岸諸国へ奴隷を300万人以上も供給した国。人口は約2,100万人。近年は内乱と独立戦争が絶えず、国土は...

 

*ウガンダは人口約3,500万人。
第二次世界大戦後に独立した多くの旧英領植民地の一つです。
豊かな鉱物資源の利権を巡って欧州勢や現地人同士の戦いが絶えない国。
動植物のバラエティーに富みサファリなど観光資源も豊富。
農産物ではコーヒーが有名です。

感染症の海外ニュースと解説
「感染症の海外ニュースと解説」の記事一覧です。

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