βアミロイド除去抗体アデュカヌマブ(Aducanumab)は 認知症の救世主?
世界には推定4,680万人のアルツハイマー認知症に代表される脳神経機能が冒された患者がいるそうです。認知症、パーキンソン病など神経細胞障害は未明な点が多いのが現状。脳神経細胞が死滅していく過程を探るのは難しい課題ですが、医学界の挑戦は続いています。最近10年は認知症治療新薬が新たに承認されることもありませんが2016年9月1日発行の「ネイチャー誌:Nature」に希望を持つことが出来そうな論文が発表され、関係者の注目を浴びています。スイス大学(University of Zurich)中心の研究者らが発表したものですが、主題は「Antibody reduces harmful brain amyloid plaques in Alzheimer's patients」(アルツハイマー患者の脳に沈着した毒性βアミロイドの塊が抗体で減少された)抗体とは合成された単一純粋抗体(*モノクローナル抗体)を指します。βアミロイドはアルツハイマー型認知症(Alzheimer's disease)の主原因として知られたタンパク質。沈着が続くと脳細胞を死滅させることが知られています。この内容はすでに昨年...