分子細胞学に関心を持ち、世界の誰もが受益できる医療への地道な研究に努力する内外の若い研究者達。
その活躍に光をあてたいのですが、記事は残念ながら未完成です。
膨大な内外の情報を整理しながら加筆や削除をして成長させていきます。
長文ですから、興味を持たれたタイトルやリンクのみご覧ください。
申し訳ありませんがタイトルから記事には飛べません。
1. 黒色ブドウとボジョレー・ヌーボーのお薦め
高血糖に悩む多くの人に愛される黒いブドウ。
美味しいばかりでなく、細胞に糖を取り込みミトコンドリアのエネルギー代謝機能を活発化させるからです。
アントシアニン類であってアントシアニンとは全く異なる独自のポリフェノール。
他には変えようがないのがレスベラトロールと総称されるブドウ・ポリフェノールのスチルベンです。
高価な黒ブドウ類が八百屋さんやスーパーなどの店頭から消え、チリ、オーストラリアなど南半球からの安価な輸入ブドウが再び現れる季節の到来。
お酒が飲める方々には11月21日のボジョレ―・ヌーボーも出番です。
日欧経済連携協定(EPA)の発効で今年2月から仏産ワインの関税も従来の15%からゼロになりましたが、対応値下げするのはスーパーのセブンやイオンなど大手グループだけ。
大半のヌーボーワインは経費高騰を理由に価格据え置き。
高値が付けられる畑(産地)、品種で差別化を試みていますがグレードが*ビラージュにアップしても、味覚はその半値以下の安いチリ産ワインに勝るとはいえません。
レスベ独特のポリフェノール(スチルベン)を得る目的ならばスーパーが扱う紙パックやペットボトル入りで十分です。ありがたい時世になりました。
収穫のお祭りに無縁な方はペットボトルにしましょう。
*オー・ボジョレー(Haut-Beaujolais) と呼ばれ、ボジョレー・ヴィラージュ(Beaujolais Villages)と
ボジョレー・クリュ(Beaujolais Cru)の産地。
「ペットボトルが売れたボジョレー・ヌーボー:
フランスの苦言は無視しよう」
ペットボトルのボジョレー・ヌーボー
(過去の参考文献)「ペットボトルが売れたボジョレー・ヌーボー: フランスの苦言は無視しよう」
🔗 「ペットボトルが売れたボジョレー・ヌーボー: フランスの苦言は無視しよう」
https://nogibotanical.com/archives/8251
🔗 スーパー健康食材の黒ブドウが高すぎる本当の理由: 黒ブドウの内外価格差を最新取材
https://nogibotanical.com/archives/1516
長寿社会の勝ち組になるには(その38):
2. 飽食と不規則な食事が肥満と糖尿病発症につながる
急増する世界の糖尿病有病者数はすでに4億5千万人を超えていると推定されています(2018年)
日本の成人人口の15%以上、中高年に限れば20%を越えるともいわれる2型糖尿病患者。
過労な芸能人に脳卒中、心筋梗塞など血流異常を患う人が急増しているのも多くは糖尿病の合併症。
世界保健機関(WHO)は毎年11月14日を「世界糖尿病の日:World diabetes day」としその撲滅を訴えますが、時は故事の「天高く馬肥える秋」。
先進国民の過食、飽食は留まることがありません。
日本ではこの時期になるとテレビ番組では繰り返し肥満、高血糖を防ぐ抗老化遺伝子の活性化法が紹介されますが、馬耳東風。日本の高血糖患者は増えるばかりです。
3. 断食、減食せずに肥満と糖尿病発症を防ぐ方法
先週のテレビ朝日で金沢医科大学病院内分泌代謝科古家大祐(こや だいすけ)教授が薦める抗老化遺伝子が活性化する食事法が再放送(*初回は2017年)されました。
古家大祐教授がごく小規模とはいえ、九州情報大学相撲部の部員30名を対象とし、炭水化物を標準の3倍食べても血糖値が上がらないケースを紹介しています。
*2017年5月16日(火) 19時54分~21時48分/5ch テレビ朝日
「たけしの健康エンターテインメント!みんなの家庭の医学」
2019年11月9日再放送 古家大祐(こや だいすけ)教授(この実験当時は40代と思われます)
古くより欧米先進国は多数の疫学的調査によって断食、減食による健康増進効果を認めています。
疫学的調査は抗老化酵素(サーチュイン酵素:遺伝子)と、その酵素を阻害する酵素の発見や抗老化酵素を活性化する物質*(STACs)の発見に繋がり(11項に後述)、調査は前進を続けていますが、その先の治療法確立(医薬品開発)に必要な作用機序の詳細はいまだに確立されていません。
後述しますが、ユニークな発想をする欧米の研究者らは減食や糖分制限の必要性を是認しながらも生活の質を落とすカロリー制限、糖質低減をせず、抗老化遺伝子を活性化する方法を研究しています。
欧米でサーチュイン酵素研究が盛んになった2010年代頃より、日本でもカロリー制限、糖質低減をせずに血糖値をコントロールする研究に関心が高まり、幾つもの疫学的調査が成果をあげるようになりました。
一人一億円にもなる高価な癌治療薬開発に邁進する医学者の対極にある
地道な研究が、日本の若く、志(こころざし)の高い、優秀な医学者に関心を持たれるのは嬉しいことです。
サーチュイン遺伝子の効能実証実験としては厚生労働省傘下の*国立遺伝学研究所が、2013年8月29日にカレントバイ
オロジー誌に発表した*論文が特筆に値します。
厚生労働省のスタッフはサーチュイン遺伝子の効能が反対勢力に否定された時期(2008年ごろ)にもサーチュイン遺伝子の長寿機能を肯定していました。
*国立遺伝学研究所細胞遺伝研究部門の小林研究室
*「Cellular senescence in yeast is regulated by rDNA noncoding transcription」
「論文の日本名:サーチュイン遺伝子は、本当に長寿遺伝子だった」
レスベラトロールとともに歩んだ抗老化酵素サーチュインの機能研究。
超高額医療に傾斜する医学者と真逆な、格安治療に挑戦している若い研究者達の足跡を以下に辿ってみました。
肥満と高血糖にお悩みの方のお役に立てればと願っています。
4. 1930年代後半:カロリー・リストリクション(CR)効果のヒント
第二次世界戦争中に、やむを得ない飢餓が健康体を作ることが研究者間で話題となっていたといわれます。
ヒントを得て戦後に始まったのは「*飢餓と健康」を実証する疫学的な研究。
国土が戦乱に見舞われなかった米国と、欧州からの移民研究者が中心だったようです。
カロリー・リストリクション(CR)またはダイエット・リストリクション(DR)と呼称され、細胞(ミトコンドリア)の活性化を促進し、糖を取り込み、エネルギー代謝活動を活性化する作用。
これが長寿、心臓の老化に関係する遺伝子群の損傷を遅延させることは、その後に広範囲な動物(蜘蛛まで含まれているそうです)および人類で実験され、数多くの実例により確認されています。
5. 1930年代後半:テロメア(telomere)の発見
テロメアとはギリシャ語で端の部分を表します。
真核生物の染色体端部に紐状に付属しますが、機能は全く未解明でした。
テロメアの構造的な実像が見出されたのは1930年代後半。
細胞老化(Cellular senescence)とテロメアには因果関係があり、人間の寿命がテロメアの長さに関係するという研究が確立されたのは1970年代から。
古い話ではありません。
現在では細胞の寿命を決定するのはテロメア(telomere)だと考えられています。
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